尺骨神経麻痺の診断

ティネル徴候テストは、神経が圧迫されている部位を指や道具でトントンと叩くことで、指先に感覚異常が走るかどうかを見る検査です。
障害されている指先に知覚異常が発生されたら陽性反応。尺骨神経麻痺であると診断します。

 

フローマン徴候テストは、両手の全指で紙を掴んで引っ張り合い、障害のある方の親指が屈曲するかどうかを見る検査です。
尺骨神経麻痺がある場合、尺骨神経の支配筋である親指以外の指は萎縮・筋力低下を起こしているため、上手く力が入りません。
つまり指で紙を引っ張りあうと、障害のない親指を使おうとして第一関節が曲がるのです。
この徴候をフローマンサインと呼び、尺骨神経麻痺の陽性反応としています。

 

筋電図

知覚神経伝達速度を測定し、尺骨管より中枢の前腕部・尺骨管より末梢の手でそれぞれ尺骨神経の速度を比較します。
手の神経伝達速度が低下していた場合は尺骨管症候群と診断でき、また障害された神経の部位も正確に診断されます。
また筋力低下がある場合は、障害のある部位の筋肉の筋電図に異常が出ます。